2022年05月13日

リースバックでよくあるトラブルは?回避するための注意点とポイント

自宅を売り、次の持ち主との間で賃貸借契約を結び住み続けられるリースバックは、とても便利な契約です。

愛着のある家に住み続けられるので引っ越しのストレスから開放される上に、ある程度まとまったお金が入るため、生活費にも充てられるからです。

ただし、便利な一方、トラブルも起きやすい取引とも言えます。

詳しくは後述しますが、やはり「お金」をめぐるトラブルが多いと考えましょう。

そこでこの記事では、リースバックでよくあるトラブルについて、詳しく解説します。

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リースバックでよくあるトラブルとは?

最初に、リースバックで起こりがちなトラブルについて、代表的なものを解説します。

●家賃を引き上げられる

リースバック後に大家や不動産会社から家賃の引き上げ請求が行われたことがきっかけでトラブルになるのは珍しくありません。

タイミングとしては、賃貸借契約の更新時が多いですが、それ以外でも大家や不動産会社が話を持ち出して来ることは十分に考えられます。

大家や不動産会社と交渉し、家賃の値上げをしないか、しても自分が払える程度にとどまったなら住み続けても良いでしょう。

しかし、あまりに値上げ幅が大きく、生活を圧迫するおそれがある金額にまで達してしまった場合は、別の賃貸住宅に引っ越すのも選択肢の1つになるはずです。

あらかじめ「毎月どの程度の家賃までなら払い続けられるか」を考えて、交渉に臨みましょう。

●自宅の売却金額が相場よりも安い

一般論として、リースバックにより物件を売却する場合、仲介により売却する場合にも売却金額が安くなる傾向があります。

不動産会社がリースバックにより取得した物件を一定時期に売却するつもりである場合は、利益がでる金額でまずは購入しなくてはいけないためです。

また、物件の状態を鑑み、リフォームが必要と判断された場合は、その費用をねん出するために物件を安く購入することもあります。

いずれにしても、想定よりも安い金額で売却することになるのは十分に考えられるため、事前にリースバックの相場を把握しておきましょう。

もし「あり得ないほど安い」と思ったなら、不動産会社の担当者に質問し、買取額の根拠を示してもらってください。

納得がいく説明が得られないなら、別の不動産会社にも相談しましょう。

●自宅を買い戻す金額が高すぎる

リースバックの特徴として、契約に買い戻し条項を設けることができる点が挙げられます。

しかし、自宅を買い戻す際の請求金額が高すぎると、事実上買い戻しは難しくなるでしょう。

買い戻し金額が払えない場合は、賃貸借契約を更新して住み続けることになります。

一度退去してしまうと、買い戻しができない契約であるのも珍しくないためです。

加えて、更新自体がなかったり、契約が満了したのちに再契約をしない場合は、その時点で自宅を退去しないといけなくなります。

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リースバックを利用する上でトラブルを避けるための注意点

結局のところ、リースバックを利用する上で起きるトラブルは「金銭面、時間面の条件で折り合いがつかなくなる」ことに他なりません。

トラブルを避けるためには、できるかぎり折り合いが付く状態に持って行くのが重要です。

そこで、トラブルを避けるために、どんな点に注意すれば良いのか解説しましょう。

●家賃はいくらなのか確認しておく

リースバックを利用するにあたり、毎月いくら家賃として支払わなくてはいけないのかは、必ず確認しましょう。

毎月の家賃があまりに高いと、家計の圧迫につながります。

つまり、家賃を支払うだけで精一杯になり、生活に余裕がなくなって結局は引っ越しをせざるを得なくなるのです。

これを避けるためには、賃貸借契約を行う前に、不動産会社から提示された家賃を確認しましょう。

あまりに高いと感じる場合は、算定の根拠について不動産会社に質問してみるのも1つの手段です。

また、賃貸借契約を結んだ当初は家賃がそんなに高くなかったものの、賃貸借契約の更新のタイミングなどで家賃の値上げを提示される可能性もあります。

あらかじめ、リースバック後に家賃を値上げしないように交渉しておくほうが賢明です。

●リースバックの賃貸期間を確認しておく

リースバックでは、一度売却した家に賃貸借契約を結ぶことで住み続けられますが、賃貸の契約期間に制限が設けられていないかを確認しましょう。

「売却から10年」など、具体的な制限が設けられていた場合、制限期間を過ぎたら退去しなくてはいけないためです。

賃貸借契約で提示される条件は、事前に確認しておくようにしましょう。

なお、契約書を読む際は、結ぼうとしている賃貸借契約が普通借家契約・定期借家契約のいずれに当たるのか必ず確認してください。

両者の違いを表にまとめました。

  普通借家契約 定期借家契約
契約期間

1年以上

※1年未満の契約は、期間の定めのない契約とみなされる

契約で定めた期間

更新・終了

期間終了により契約も終了。ただし、貸主に正当な理由がない限り、契約は更新される。

契約の更新はない(契約期間が1年以上の場合、貸主は期間満了の1年~6カ月前の間に借主に対し、契約終了する旨の通知をする)
契約方法 制限なし 公正証書もしくは書面による

 

●買い戻しの条件を事前にすり合わせておく

将来的に買い戻しを希望するなら、買い戻し価格や買い戻し可能な期間に関する認識を、買主とすり合わせておきましょう。

「あの時こう言った」「いや、言っていない」ともめても意味がありません。

また、実際に契約書に買い戻し条項を盛り込む際は、買主とすり合わせた内容がしっかり盛り込まれているかも確認しましょう。

やり取りはメールや音声に残し、双方が見直せるようにしておくと効果的です。

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リースバックを利用する上でトラブルを避けるためのポイント

リースバックを利用する際には、不動産会社や大家との条件のすり合わせが非常に重要になります。

単純にコミュニケーションミスが起きていただけのことでも、状況次第では話がまとまらないことだってあるでしょう。

この場合は、すっぱりあきらめて他の不動産会社にあたるのも1つの方法です。詳しくポイントを解説します。

●売却金額が相場通りなのか調べる

不動産会社から売却金額を提示された場合は、それが相場通りなのか調べてみましょう。

あまりに相場より安かった場合、その家に住み続けることにこだわらないのであれば、仲介による売却を選んだほうが良いかもしれません。

また、リースバックにより売却する際は、複数の不動産会社から見積もりを出してもらい、比較して決めましょう。

その際、見積もりの根拠についても質問してください。納得して売却するためにも、利用する会社は慎重に見極めるのをおすすめします。

●リースバックの実績が豊富な業者を選ぶ

リースバックは特殊な取引であるため、実績が豊富な会社に頼んだほうが安心して取引しやすいのも事実です。

そこで、不動産会社を選ぶ際は、類似物件のリースバックを扱った実績があるかを確認しましょう。

会社によっても得意な分野とそうでない分野があるためです。

なお、ソクガイ.jpでは、共有持分や再建築不可物件など特殊な物件についてもリースバックに対応しています。

他社不動産仲介会社で実力を付けたベテラン社員がご対応し、ご不明点は何度でもご理解いただけるまでご説明しています。

リースバックについてまずは聞いてみたい、という方はぜひお気軽にご相談ください。

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便利だからこそトラブルには気をつけよう

リースバックは住み慣れた家から出て行かなくてもよい上に、まとまったお金が手に入る便利な取引です。

しかし、不動産会社や大家と条件のすり合わせがうまくできなかった場合は、一気にトラブルに結びついてしまいます。

それだけに、事前の下調べとコミュニケーションミスを防ぐ努力が必要です。

自分からも積極的に情報収集をするとともに、疑問点があったら不動産会社の担当者に聞いてみましょう。

真摯かつていねいに答えてくれるかどうかも、不動産会社選びの1つの基準にするのが賢明です。

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株式会社NSアセットマネジメント

「不動産投資の業界を誰もが挑戦できるクリアな業界に変える!」をモットーに、2016年6月、不動産投資家が集まって立ち上げた会社です。設立以降、不動産投資家による不動産投資家の為の投資コンサルティングサービスを複数展開すると共に、投資用物件の売買も行っています。宅地建物取引士、賃貸経営管理士、AFP認定者等、不動産から資産運用まであらゆる問題を解決する専門家が記事を監修、校閲しています。不動産を売りたい方、買いたい方、不動産にまつわる様々な疑問・問題を抱えている方へ役立つ情報をお届けします。

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