当初は問題なくローンを組み家を購入したとしても、何らかの事情により返済が難しくなることは十分に考えられます。
そのような場合でも、家を手放さずに住み続けたいなら、リースバックの利用も検討しましょう。
リースバックとは、家を売却した後に改めてその家を借り、家賃を支払って住み続ける方法のことを指します。
今回はリースバックについて、仕組みやメリット、活用する上で気を付けたいポイントを解説しましょう。
目次
リースバックとは?仕組みについて解説
最初に、リースバックについて、基本的な仕組みを解説します。
●リースバックとは
リースバックとは「セール・アンド・リースバック」の略です。
不動産業界においては、自宅を一度売却してから改めて賃貸し、そこに住み続けるサービスを指します。
自宅の売却の対価としてまとまった資金を得られるため、資金が足りなくて困っている時に有効活用できる手段です。
また、持ち家ではなく賃貸という扱いにはなるものの、同じ家に住み続けられるため、引っ越しの心配もしなくて済みます。
●リースバックの仕組み
実際にリースバックを行う際の流れは、大まかには以下の通りです。
1.リースバックを扱う不動産業者に自宅を売却する
2.売却した相手から自宅を借りる
これだけだと簡単すぎるので、詳しく解説します。
最初に、リースバックを扱う不動産業者に自宅を売却しますが、その際「自宅を売却して現金を得る」ための売買契約を締結します。
この契約を締結することで売買代金が早期に入金されるため、素早い資金調達が可能です。
その後、売却相手から自宅を借りますが、正確に言うと「売却した後も同じ住宅に住むことを前提とした」賃貸借契約を結びます。
そのため、毎月一定額の家賃を支払わなくてはいけません。
リースバックのメリット
リースバックのメリットとして、以下の4点が挙げられます。
・素早く現金化できる
・今までと同じ住宅に住み続けられる
・住宅の所有コストがかからない
・ローンの負担を軽減できる
この4点について、詳しく解説しましょう。
●素早く現金化できる
リースバックでは、リースバックを扱う専門の不動産業者に物件を買い取ってもらいます。
そのため、仲介による物件の売却に比べると現金化までの時間がかなり短いです。
また、資金は一括で支払われるのが一般的であるため、早期にまとまったお金を確保したい場合にも向いています。
●今までと同じ住宅に住み続けられる
リースバックでは、持ち家を売却するものの、売却した同じ家に住み続けるのを前提に賃貸借契約を結びます。
そのため、引っ越しをする必要はありません。
引っ越すにもある程度の費用は必要になる以上、これが節約できるのは大きなメリットです。
また、子どもが幼稚園~中学生など、引っ越しによって転校を余儀なくされる年齢だった場合も、リースバックは役立ちます。
転校の手続きをしなくて良いため、新しい学校になじめるかどうかを気にする必要もありません。
さらに、近所に家を売却したことが知られにくいというメリットもあります。
本来、自分たちの持ち家をどうしようが各々の自由ではあるものの、根も葉もない噂を流す人がいても不思議ではありません。
言われ方によっては、後々気分を害す可能性も十分にありえます。
リースバックであれば、引っ越しをせず、同じ家に住み続けられる以上、簡単には自宅を売却したことが周囲には知られません。
根も葉もない噂のターゲットにされる可能性が低いのも、メリットの1つといえるでしょう。
●住宅の所有コストがかからない
不動産を所有している限りは、毎年固定資産税を払わないといけません。
物件の立地や広さにもよりますが、一定のコストがかかります。
しかし、リースバックの場合は、所有権が買主に移る以上、固定資産税も買主が負担する流れです。
自分たちで固定資産税を払う必要がない為、大幅なコストダウンにつながります。
●ローンの負担を軽減できる
当初は返済が可能と思って組んだローンであっても、途中で返済が大変になることは十分に考えられます。
たとえば、転職や退職、起業で年収が大幅にダウンしたり、家族に介護が必要になったりした場合は、当初の返済計画通りにローンを返済するのが難しくなる事態も十分に考えられるのです。
ローンの負担を軽減するためにも、リースバックは活用できます。
売却してしまえば、それ以降のローンの返済はしなくて良い上に、売却の対価としてある程度まとまった資金が手に入るので、生活にも余裕が出てくるでしょう。
リースバックをうまく活用する方法
リースバックは「ある程度まとまった資金を確保できる上に、住み慣れた家に住み続けられる」というメリットの大きい仕組みです。
しかし、上手に活用するには、以下の2つのポイントを心得ておきましょう。
・家賃はできるだけ安く抑える
・リースバックの実績が豊富な会社に買い取ってもらう
これら2つのポイントについて、詳しく解説します。
●家賃はできるだけ安く抑える
家賃はできるだけ安く抑えるのに越したことはありません。
毎月支払うものである以上、あまりに高いと負担が大きくなり、結局住み続けられなくなる可能性も出てきます。
これを避けるためには、賃貸借契約を締結する前に「この金額の家賃を払い続けられるか」を考えておきましょう。
なお、リースバック物件における家賃は、物件の売却価格の影響を受けています。
つまり、高く売れた物件であればあるほど、家賃も高くなる可能性が高いということです。
一般的な物件の売買であれば高く売れるほうが喜ばしいですが、リースバック物件においてはそうとは限らないので注意しましょう。
また、仮に毎月の家賃として提示された額が安かったとしても、敷金としてまとまったお金を払うよう要求されるケースも考えられます。
トータルでみた金銭的負担が大きくなってはどうしようもないので、注意しましょう。
提示された家賃や敷金の額に納得がいかない場合は、他のリースバックを扱う会社も当たるほうが無難です。
●リースバックの実績が豊富な会社に買い取ってもらう
不動産会社によっても、得意な分野とそうでない分野があります。
リースバックもまたしかりで、一切扱ったことがなかったり、扱っても年に1~2件程度だったりする場合は、良い条件で売却できない可能性もあります。
できる限り、実績豊富な会社を選んだほうが無難です。
仮に、仲介では売却しにくい物件だったとしても、豊富な経験やネットワークを活かし、柔軟な対応をしてくれるかもしれません。
ソクガイ.jpでもリースバックに対応しています。
「資金的な問題で家を手放さざるを得ないけれども、できればこれまでと同じ家に住みたい」と思うなら一度ご相談ください。
リースバックでストレスなく家に住み続けよう
実際のところ、引っ越しも子どもの転校も、家族にとっては大きな負担になります。
引っ越しが好きだったり、どうしても今の場所に住み続けられなかったりするなどの事情があるなら別ですが、多くの人は「できれば、住み慣れたところに長く住みたい」と思うでしょう。
リースバックは、何らかの事情で家を手放さざるを得なくなったとしても、「一度売却して改めて借りる」という方法で住み続けられる優れた手法です。
ローンの返済からも解放されるので、ストレスなく家に住み続けられます。
ただし、リースバックの経験・知識が豊富な不動産会社に依頼しないとやり取りが煩雑になるので、その点は気を付けましょう。
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