2022年03月08日

土地家屋調査士の測量費用はどのくらい?測量の必要性も解説

不動産を売却する際は、最後までトラブルなく進められるのが理想です。

しかし、実際に不動産を売却する際は、ささいなことが原因で取り返しがつかないトラブルになるのも珍しくありません。

トラブルを回避するためにも、できることは済ませておきましょう。

不動産の測量もその1つです。

測量により売却しようとする不動産の正確な面積がわかり、面積に見合った値段で売却を進められるため、トラブルも起きにくくなります。

この記事では不動産売買と測量についてご紹介していきます。

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不動産売却と測量の関係とは

なぜ、不動産売却において測量が大切なのか、そもそも測量では何をするのか、基本的な部分を理解しておきましょう。

●測量は不動産売却によるトラブルを回避するための保険

本来は100円の価値しかないものを「これは150円の価値があるから」と無理やり150円で売りつけられたのでは、良い気分がしない人がほとんどでしょう。

不動産を測量せずに売買するのも、ある意味同じことです。

仮に、売却した不動産の実際の面積が売買契約書の記載面積より大きかった場合、本来であればより多額の売買代金を手に入れられたかもしれないので、売主が損をしてしまいます。

逆に、小さかった場合、買主から契約不適合責任を問われる恐れもあるのです。

不動産の測量を行わずに売買を行うのは、売主・買主の双方にとってリスクになり得ます。

これらのリスクを回避するためにも、不動産は測量してから売買が基本と考えましょう。

●測量方法は現況測量と確定測量の2つ

一口に不動産の測量といっても、現況測量と確定測量の2種類に細かく分けられます。

現況測量とは、土地を見た目の広さや位置で測量することです。

現地に既にある境界杭や境界標、フェンスなどに基づいて測量します。

なお、現況測量は大まかな情報を把握するための測量です。

このため、仮測量と呼ばれることもあります。

なお、境界の基準となる境界点は隣の土地の所有者による同意を得て決められたものかどうかは関係ありません。

境界の同意に関する書面や登記がなくても進められます。

一方、確定測量とは、測量士などの専門家や隣の土地の所有者にも立ち会ってもらい、行政の図面をもとに土地の境界線を確定させる目的で行う測量です。

厳密に境界を定めるための測量なので、先ほど触れた現況測量よりははるかに正確に境界を決められます。

ただし、境界の同意書面や登記が必須です。

専門家の立ち会いや隣の土地の所有者との交渉も必要になるため、手間・時間・費用がかかる点にも注意しましょう。

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●依頼するのは測量士または土地家屋調査士

現況測量は測量士・土地家屋調査士の両方が行えます。

ただし、確定測量は土地家屋調査士しか行えません。

測量士は登記を目的とする測量が行えない決まりになっているためです。

二度手間にならないためにも、売買目的の土地の測量は、最初から土地家屋調査士に依頼した方が良いでしょう。

測量を依頼すべきかどうかの見分け方

土地を売買する際は、できれば測量を依頼したほうが良いのは確かです。

しかし「ある程度正確な面積がわかっている」「土地の値段が安いので多少の誤差は問題ない」場合にまで、無理に依頼することもないかもしれません。

そこで、測量を依頼したほうがよいケースと依頼しなくても良いケースについて、具体例を知りましょう。

●測量を依頼したほうが良いケース

測量をしないで売買を進めるとトラブルが起きる可能性が高い場合は、依頼したほうが良いでしょう。

たとえば、フェンスや塀が設置されておらず、土地の境界が不明になっている場合、実際に測量しないと面積を確定させるのが困難です。

また、都心など地価が高い地域にある不動産も注意しましょう。

売買契約書に記載されている面積と実際に測量した面積とで差異があった場合は、売買価格にも大きな影響が及びます。

登記簿に登録されていた地積がかなり古かった場合も、測量技術の差による差異が生じている前提で、測量をしておくほうが無難です。

●測量を依頼しなくても良いケース

一方、測量しなくてもトラブルが起きる可能性が低い場合は、無理に依頼しなくても良いでしょう。

たとえば、登記簿に記載されている地積が新しい場合、測量技術の差による差異は生じていない可能性が高いと考えられます。

また、新しく分譲された住宅地であれば、分譲を担当した不動産会社が測量士や土地家屋調査士に依頼し、正確に測量していることがほとんどであるため、心配はいらないでしょう。

売買しようとしている土地が、農地や森林など地方の広大な土地だった場合も同様です。

土地の値段自体が安いため、多少の誤差があったとしても、売買価格にはさほど影響しないでしょう。

むしろ、土地家屋調査士に依頼する費用のほうが高くつくことすらあり得ます。

土地家屋調査士に測量を依頼する際にかかる費用

多くの人にとって、土地家屋調査士に測量を依頼するのは人生で何度も経験することではありません。

一体いくらかかるのかわからない人も多いと考えられるため、費用についても解説しましょう。

●現況測量と確定測量で費用が異なる

大前提として、現況調査と確定調査では、土地家屋調査士に支払う報酬は異なります。

まず、現況測量(仮測量)の場合、費用の相場は100平米程度で10万円~20万円程度です。

ただし、土地の形状がいびつな非整形地の場合、隣の土地との境界点も多くなり作業も増えるので、費用はもう少し高くなります。

一方、確定測量の場合、立ち会う人の数や測量に要する日数によって費用が変わってきます。

境界確認書面、測量図面の作製、登記費用で100万円程度になるのも珍しくありません。

なお、土地家屋調査士に支払い報酬は、土地家屋調査士自身が自由に決めて良い決まりになっています。

そのため、実際に測量を依頼する際は、複数の土地家屋調査士に見積もりをしてもらうと良いでしょう。

日本土地家屋調査士会連合会が2016年に行ったアンケートによると、土地家屋調査依頼の費用の全国平均は以下になります。

種別

全国平均費用

土地地目変更登記 44,244円
土地合筆登記 47,259円

土地分筆登記

(提出済み地積測量図がある場合)

240,232円

土地分筆登記

(地積測量図がない場合)

480,988円

土地分筆登記・地積更正登記

727,472円

建物表題登記

(居宅 木造スレートぶき2階建の場合)

81,676円

建物表題登記

(店舗・事務所・共同住宅 鉄筋コンクリート造8階建の場合)

172,676円

建物滅失登記

45,911円

日本土地家屋調査士会連合会「土地家屋調査士報酬ガイド」より抜粋

 

●費用は売主負担であるケースが多い

土地を売買する際に、測量にかかった費用をどちらが負担するかについての決まりはありません。

ただし、一般的には売主が負担するケースが多くなっています。

売主が費用を負担したほうが、買主の負担が軽減できるため、スムーズに契約に至る可能性が高いためです。

もちろん、話し合いのうえで折半してもかまわないでしょう。

特に、買主のほうが強く測量を希望していた場合、買主にも費用を負担してもらうよう交渉する余地はあります。

土地家屋調査士に頼んでトラブルなく売却しよう

土地をはじめとした不動産の売却をトラブルなく進めるためには、一部の例外を除き、正確な面積を求めておいたほうがよいでしょう。

そうなると、土地家屋調査士に依頼するのは必須です。

しかし、不動産の売却をしたことがない人にとっては、どの土地家屋調査士に依頼すれば良いのかが全くわからないかもしれません。

そもそも、不動産の売却は何をするのかもわかりづらいでしょう。

わからなければ、専門家を頼るのが近道です。

ソクガイ.jpには不動産売却のエキスパートが在籍しているため、初めて不動産を売却する人でも、ストレスなく進められるでしょう。

 

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株式会社NSアセットマネジメント

「不動産投資の業界を誰もが挑戦できるクリアな業界に変える!」をモットーに、2016年6月、不動産投資家が集まって立ち上げた会社です。設立以降、不動産投資家による不動産投資家の為の投資コンサルティングサービスを複数展開すると共に、投資用物件の売買も行っています。宅地建物取引士、賃貸経営管理士、AFP認定者等、不動産から資産運用まであらゆる問題を解決する専門家が記事を監修、校閲しています。不動産を売りたい方、買いたい方、不動産にまつわる様々な疑問・問題を抱えている方へ役立つ情報をお届けします。

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